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今号より、新シリーズ「教育とデジタル技術」が始まります。「教育とデジ
タル技術」では、日進月歩で進むデジタル技術と、その教育現場での活用につ
いて、新しく登場したデジタル技術を紹介しながら考えていきたいと思います。
今回は、その第1回目として、教育とデジタル技術の関係について考えてみ
たいと思います。
「教育とデジタル技術」というと、あまり関係のないもののように思われる
かもしれません。しかし、これまでのデジタル技術の開発とその導入過程を見
ると、教育への導入は比較的早い段階でなされていることがわかります。
例えば、コンピュータを例に挙げると、一般には全くコンピュータが広まっ
ていなかった1969年に、すでにOECDで、教育におけるコンピュータ利
用について会議が開かれています。
このときに議論されていたのは大学での利用であり、小学校や中学校での利
用が考えられるようになったのはもう少し先のことですが、一般にコンピュー
タが普及するよりもずっと早かったことは確かです。
もちろん、すべての学校に新しいデジタル技術が導入されるにはかなりの時
間がかかることですし、場合によっては、その技術はその後普及しなかった、
ということもあるかもしれませんが、新しいデジタル技術が開発されたときに、
教育場面での活用が考えられるのは珍しいことではない、ということは言える
でしょう。
ここで一つ注意しなければいけないことは、新しいデジタル技術が最初に導
入されるときには、その良い面ばかりに焦点が当てられるということです。最
初から悪い面ばかりを強調してしまうと、何かしら良い面があるかもしれない
新しい技術が、全く普及せずに終わってしまうことにもなりかねないので、こ
れはある程度はしかたのないことです。
しかし、時として、この傾向があまりにも行き過ぎ、例えば、この技術を導
入すればすべての教育問題が解決する、というような過剰な宣伝文句が並べら
れることもあります。(実際、インターネットが普及し始めたころには、この
ようなことが言われたものでした。)
当然のことながら、どのような技術であっても、良い面と悪い面の両方が存
在します。このことを踏まえて、私たちが新しいデジタル技術を取り入れる際
には、過剰な宣伝文句にだまされることなく、技術の良い面、悪い面をしっか
りと見すえて活用していくことが重要です。
そのためにも、新しいデジタル技術がどのようなものであるかを知り、どの
ようなことができるのか、自分だったらどのように使うかを考えていくことが
必要になるのではないでしょうか。来月号からご紹介する、さまざまな新しい
デジタル技術の情報を、ぜひ活用していただければと思います。
参考文献
1970年 田中正吾 OECD「教育におけるコンピュータ利用」会議報告
文部時報1110号 46-53ページ
(続く)
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