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*ALE(エール)マガジン*   No.113 2006.6.19(Mon)

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■■■  INDEX  ■■■
【1】苅宿俊文の「教育改革を見通す」(3)
    太田外国語教育特区の英語教育
【2】ALE-Netの使い方;社会のひきだし;
    「さあ、絵地図を作ってみよう。」
【3】ALE-Netの使い方;たのしさ工房;デジタル機器編;
    「1時間目 社会科でのインターネット活用」
【4】教育とデジタル技術(3)
    Web2.0がインターネットを変える
【5】ALE-Netからのお知らせ
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■1 ■ 苅宿俊文の「教育改革を見通す」(3)
■  ■ 太田外国語教育特区の英語教育
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 教育改革を考える上で忘れてはならないものに、「教育特区」があります。
教育特区は、平成14年12月に構造改革特別区域法の一環としてスタートし
ました。学習指導要領によらない弾力的な教育課程の編成、ITを利用した不
登校児童生徒の学習機会の拡大、3才未満児の幼稚園への入園、高等学校での
学校外学修の認定可能単位数の拡大、自治体雇用教員の採用・配置など、さま
ざまな取り組みが各地で進んでいます。また、株式会社やNPOによる学校の
設立なども進められています。
  これらは、幅広い規制緩和と地方分権を背景に、これまでにない試みとして、
全国的に広がろうとしています。教育特区になるためには、地方公共団体が
申請し、内閣から特区として認定されることが必要となります。教育特区がス
タートしたときに、その第1号としてもっとも注目を集めたのが、群馬県太田
市の「太田外国語教育特区」です。これは、市と民間が協力して小中高一貫教
育の学校を設立し、国語などを除いた大半の授業を外国人教諭により英語で行
うというものです。

 今回は、この太田市の小中高一貫教育による学校の取り組みの様子を紹介し
ます。
  平成17年4月に開校した「学校法人太田国際学園 ぐんま国際アカデミー 
初等部・中等部・高等部」には、現在、初等部の1・2・4・5年生が在籍し
ており、教育理念として、「国際社会のリーダーとして必要な能力と知識を備
えた国際人の育成」がかかげられています。 校長のユージーン・E・クーパー氏のお話では、ぐんま国際アカデミーでは、
英語イマージョン教育カリキュラムに取り組んでいるそうです。
  イマージョン教育とは、教科を教えるときに、母語ではなく、第二言語(こ
の学校の場合は英語)を使って指導するというものです。つまり、英語を勉強
することを目的にするのではなく、算数や理科の学習を英語を使って行えば
(ここに、この学校のポイントがあります)、教科の内容もわかり、また、英
語も使えるようになるという指導法です。英語は、教科を学習するための手段
として考えられているのです。
  その他の特徴としては、オープン教室とチーム・ティーチングがあります。
オープン教室は、壁のない教室で、児童がのびのびと主体的に学習できる環境
になっています。チーム・ティーチングは、ネイティブの外国人教師と、バイ
リンガルの日本人教師によって行われています。
  学校は2学期制で、1日6時間の授業があります。行事としては、ハロウィ
ーン、クリスマスなどがあり、アメリカンスクール的な要素もあるようです。
  多くの子どもたちは、初等部に入る前に、プレスクールという事前指導の教
室に通ってから入学してきます。これは、英語に親しみ、英語によるイマージ
ョン教育にすみやかになれるために必要な英語の基礎を身につけるための教室
です。

 この学校は、開校後の3年間は、新入生として1年生と4年生を迎え入れて
います。3年目にあたる来年度に、新1年生と新4年生を迎え入れると、初等
部の全学年が揃い、中等部、高等部と広がっていくことを予定しています。
  今はまだ、この学校で学習した児童の具体的な様子は、あまり見受けられま
せんが、数年後、この学校で小・中・高を過ごした子どもたちが巣立っていく
頃には、大きな成果が見られるのではないかと思います。同時に、新たな課題
も生まれてくるかもしれません。いずれにしろ、今後この学校がどうなってい
くのか、目が離せないところです。

                                (続く)

 
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■2 ■ ALE-Netの使い方;社会のひきだし;
■  ■ 「さあ、絵地図を作ってみよう。」
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 社会のひきだしに新しいコンテンツ、「さあ、絵地図を作ってみよう。」が
追加されましたので、ご紹介します。

▼ 社会のひきだし;「さあ、絵地図を作ってみよう。」
  http://www.ale-net.com/hpcs/sha/makemap/index.htm
  「さあ、絵地図を作ってみよう。」には、「地図のしるしシート」と「しら
べてみよう」の二つのページがあります。

▽ 「地図のしるしシート」
  http://www.ale-net.com/hpcs/sha/makemap/sheet/sheet.htm
  「地図のしるしシート」では、地域調べのまとめとして絵地図を作成すると
きに使用できる「地図のしるし」を、「米、野菜」「肉・魚」「乗り物」「お
店」など、さまざまなカテゴリに分けてシートにしてあります。これらを印刷
して切り抜き、貼りつけることで絵地図を作っていくことができます。

▽ 「しらべてみよう」
  http://www.ale-net.com/hpcs/sha/makemap/link/link.htm
  「しらべてみよう」では、絵地図作りの活動がさらに広がるページとして、
さまざまな地域の小学生が作成した絵地図が見られるページや、一般的な地図
記号を調べられるページを紹介しています。

 絵地図作りの活動がさらに広がる「さあ、絵地図を作ってみよう。」を、ぜ
ひご活用ください。

 

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■3 ■ ALE-Netの使い方;たのしさ工房 デジタル機器編;
■  ■ 「1時間目 社会科でのインターネット活用」
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 たのしさ工房に新しいコンテンツが追加されました。今年度は「デジタル機
器編」として、さまざまなデジタル機器の使い方を、シンマイ先生、ベテラン
先生と共に考えていきたいと思います。

▼ たのしさ工房 デジタル機器編
  http://www.ale-net.com/tanoshisa/2006/index.html

▽ 「はじめの時間」
  http://www.ale-net.com/tanoshisa/2006/00/index.html
  「はじめの時間」では、シンマイ先生とベテラン先生が、これから1年間取
り組んでいく内容について話し合っています。

▽ 「1時間目 社会科でのインターネット活用」
  http://www.ale-net.com/tanoshisa/2006/01/index.html
  「1時間目 社会科でのインターネット活用」では、シンマイ先生がインタ
ーネットを活用した授業実践を紹介しています。これに対して、ベテラン先生
がコメントをしています。

 すでに学校に導入されているデジタル機器や、これから普及すると考えられ
るデジタル機器の使い方を考えていく「たのしさ工房 デジタル機器編」を、
ぜひご活用ください。

 
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■4 ■ 教育とデジタル技術(3)
■  ■ Web2.0がインターネットを変える
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 最近、さまざまな雑誌やテレビで、「Web2.0」という言葉を耳にするように
なってきました。「Web2.0」はインターネットのあり方を大きく変えると言わ
れています。しかし、その実体は何かと聞かれると、正確に答えられる人はあ
まりいないように感じます。今回のコラムでは、この「Web2.0」を取り上げ、
それが一体何なのか、インターネットをどう変えるのか、そして、教育にどの
ような影響を与えるのかを考えていきたいと思います。
  まずは、「Web2.0」とは一体何なのか、そのお話から始めたいと思います。
「Web2.0」というとあまり耳慣れないかもしれませんが、「ブログ」であれば
知っているという方も多いのではないでしょうか。「ブログ」は、簡単に更新
できるホームページとして、多くの人が日記などに利用しています。この「ブ
ログ」は、「Web2.0」の一部なのです。
  「Web2.0」の大きな特徴として、「リッチなユーザー体験」や「ユーザー参
加」などが挙げられます。「ブログ」の場合には、インターネット上で、ホー
ムページ作成ソフトを使用しているような感覚でホームページが更新できる
「リッチなユーザー体験」を元に、コメントやトラックバックによって「ユー
ザー参加」がなされているということです。

 この「Web2.0」がインターネットをどう変えるのか、その方向性を考える上
でおもしろい例となるのが、「Wikipedia」です。
http://ja.wikipedia.org/wiki/
  「Wikipedia」はインターネット上の百科事典ですが、その大きな特徴として、
「Wikipedia」にアクセスできる人は、誰でも自由に記事の内容を編集できる(
「ユーザー参加」)ことがあります。これによって、「Wikipedia」の記事に
は、世界中のさまざまな人がもっている知識を反映させることができ、何か新
しいことが起こるとすぐに記事にすることができます。しかし、その一方で、
勝手に誤った情報が書き込まれたり、正しい情報が書き換えられたりしてしま
う危険性もあります。「Wikipedia」では、このような危険性に対して、参加す
るユーザーが自発的に誤った情報を正し、不正な書き換えを直していくことが
期待されています。

 果たしてこのような形で作られる百科事典が、正しい情報を保持できるので
しょうか。「Wikipedia」ができて以来、多くの人々が注目していました。そし
て、最近、その答えとも言える二つの事件が起こりました。
  一つは、アメリカの「Wikipedia」で起こった、虚偽記事の投稿事件です。こ
れは、あるアメリカ人の男性が、実在の有名ジャーナリストについて偽の経歴
を「Wikipedia」に投稿したというものです。この記事がジャーナリストへの中
傷となっていたため、これが大きな問題となり、書いた男性が特定されて職を
解雇されるという騒動に発展しました。
  もう一つは、有名な科学雑誌『ネイチャー』が、「Wikipedia」の内容は、イ
ギリスの権威ある百科事典『ブリタニカ』と同程度に正確であるという記事を
掲載したという事件です。これは、ブリタニカ側の反論を招き、ネイチャーと
ブリタニカがお互いに主張をぶつけ合うという出来事に発展しました。
  これら二つの事件から読み取れることは、「Wikipedia」の二面性です。第一
の事件のように、確かに、虚偽の記事が投稿され、場合によってはそれが個人
への中傷にもなり得るという危険性があります。しかし、他方では、第二の事
件のように、(異論があるとはいえ)科学雑誌に認められるほどの知識の正確
さを有しているという見方もできます。これは、前述の、ユーザーによる自発
的な修正がかなり有効に機能していることを示しています。

 さて、それではこの「Wikipedia」のような存在は、教育にどのような影響を
与えうるのでしょうか?
  実は、「Wikipedia」では、同様の仕組みによって教科書を作ろうという「W
ikibooks」という試みがなされています。これは、たいへん興味深い試みです
が、本当に教科書として用いることができるのか、そこには留保が必要です。
「Wikipedia」と同様に、この教科書にもある程度の正確さを期待することは
できるでしょうが、常に虚偽の内容に書き換えられる危険性も有しています。
したがって、内容を読む場合には、「これは本当に正しいのだろうか。」とい
う意識を持ち続けなければなりません。
  こうした面があるため、小学校や中学校で子どもたちが使用する教材として
用いるのは、やや難しいかもしれません。しかし、小中学校の教員にとっては、
多くの人が関わって記事を作り上げていく場を見ることで、記事を作るとはど
ういうことなのか、ひいては、情報を作るとはどういうことなのかを考えるき
っかけにはなるでしょう。
  さまざまなメディアを通して情報が氾濫している現代において、情報とはど
ういうものなのか、その性質について考えるのは非常に重要なことです。イン
ターネットの新しい形を見ることで、情報のあり方について考え直すきっかけ
としてみてはいかがでしょう。

参考
IT用語辞典〜Web2.0特集:Web2.0とは
http://www.sophia-it.com/category/web2.0.jsp
ITmediaニュース:「オープンソースコンテンツ」に品質管理はない
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0512/15/news020.html
ITMedia News:Nature誌、「Wikipediaの記事は取り下げない」
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0603/31/news017.html

                               (続く)

 
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■5 ■ ALE-Netからのお知らせ
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▽▼ ALE-Net更新情報 ▼▽
  ALE-Netを更新いたしました。ぜひご覧ください。

▼社会のひきだし;「さあ、絵地図を作ってみよう。」
  http://www.ale-net.com/hpcs/sha/makemap/index.htm 

▼たのしさ工房 デジタル機器編
  http://www.ale-net.com/tanoshisa/2006/index.html

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「ALE(エール)マガジン」 No.113 2006.6.19(月)発行
発行者 ALE研究会
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