おや、急にそんなことを聞いて、どうしたんだい。
最近、自分の工夫次第で授業がいくらでも変えられることに気づいたんです。
なるほど、それはいいね。では、こちらも直球で解説しよう。教材フォーカス力は、教材を見たときに、受けもっている子どもたちに育てたいと日ごろから感じている力を、その教材のどこの部分で育てられるかを見抜くことから始まるんだよ。
教材は、それぞれの学習目標をもっているよね。もちろん、それは大切なことなんだけれども、担任としては、「あの子にもう少し発言する楽しさを伝えたい。」とか、「クラスとして、間違えることの重要性をわかってもらいたい。」など、日ごろから子どもたちを通してもっているテーマもあるよね。この、隠れた学習の目当てと、教材の学習目標が結び付いてはじめて、子どもが生かされる授業が生まれてくるんだ。
それはわかります。自分のクラスでも、ある子にもっと発表をがんばってもらいたいということがあって、授業の目的とは別に、その子が張り切って手を挙げていたら、優先的に指名していくことがありました。
そうだね。あまりいいたとえとはいえないけれども、その通りだね。でも、教材フォーカス力をきちんと発揮するには、教材の目標にからめて、子どもたちのどんな力を育てたいかを見極め、その力を伸ばすために指導のどの部分で時間を少し多くかけるのかということを常に明確にしておかなければならないんだよ。
なるほど、教材フォーカス力とは、目的を明確にしてポイントを絞るということなんですね。1時間で一つのことを伝えられればいいって、この前、研修後の反省会で指導主事の先生も言っていました。
授業は、毎時間が勝負。子どもを伸ばすために授業があるんだ。教師のノルマをこなすための時間ではない。だから、今日のこの時間は、この1点に絞って授業をしてみようって毎時間やってみるんだ。そうすると、教材に込められている学習目標も逆にはっきりしてくるよ。
わかりました。もう一度、授業計画を見直してみます。