ベテラン先生、先日また別の学校の実践を見に行ってきましたよ。
おお、そうか。どんな実践だったかな?
統合ソフトとインターネット掲示板を利用した実践でした。
統合ソフトってなんだい?
ああ、なるほど。なんとなくわかった。それで、どんなふうに使っていたのかな?
自分が読んだ本の紹介文を書くという実践なんですが、紹介文を統合ソフトのワープロ機能を使って作成するんです。それで、その紹介文をインターネット掲示板に載せて、いろいろな人からコメントをもらうんです。
ちょっと待って。インターネット掲示板というと、どんな人が見て、書き込んでいくかわからないということかな?
いえ、完全にオープンな掲示板ではなくて、同じ地域の小学校からしかアクセスできないクローズの掲示板だそうです。これは、その統合ソフトに機能として付いているそうですよ。
なるほど、そういうことか。でも、ほかの学校の子どもたちはちゃんとしたコメントを書き込んでくれるのかな? インターネットは匿名の世界だから、誹謗(ひぼう)や中傷が出やすいと言われているよね。
そうですね。それについてはわたしも気になったので伺ってみたんですが、この掲示板への書き込みは、本名で行うというルールを決めているんだそうです。これについては、この実践を進める先生方の間でも議論があったそうですが、最終的には本名で書き込むことにしてよかったとおっしゃっていました。
どうしてかな?
本名で書き込むので、紹介文もコメントもちゃんと書かなければいけないという意識が生じますよね。ただ、そうはいってもほかの学校の子どもの名前は知らないじゃないですか。
それはそうだね。
そうすると、直接知っている友だちに対しては遠慮して言わない子どもでもコメントを書くことができるし、受け手にとっても、名前はわかるけれども直接は知らない人からコメントが来るという期待感や緊張感が生まれていたようです。
なるほど、お互いが程よい距離感で接することができたということだね。インターネットの匿名性をうまく利用している感じだなあ。でも、こういう実践をするには地域の先生方の協力が必要だろうね。
そうですね。お話を伺った先生も、この実践がうまくいったポイントとして、最初に地域の先生方で集まって、掲示板を利用する際のルールをきちんと決めたということを挙げていました。
本名で書き込むということもルールとして決めていたわけだね。
ええ。ほかにもいくつかルールがあるんですが、それが子どもたちと先生の両方を支える実践の土台になったとおっしゃっていましたよ。
インターネット掲示板の利用から、子どもたちのネットワークと先生方のネットワークが両方できてきたような感じだね。とてもおもしろいお話が伺えてよかったね。
ええ、本当に参考になるお話でした。また、次に行く学校でどんなお話が聞けるのか楽しみです!