鉄道は、わたしたちの移動手段(いどうしゅだん)として欠かせない存在(そんざい)です。今回は、鉄道会社で運転士の仕事をされている方にお話をうかがいました。
伊藤 仁志(いとう ひとし)さん

吉田 裕典(よしだ ひろのり)

東京急行電鉄株式会社(とうきょうきゅうこうでんてつかぶしきがいしゃ)
鉄道事業本部 運転車両部 二子玉川乗務区(ふたこたまがわじょうむく) 運転士

伊藤 仁志(いとう ひとし)さん
インタビュアー:吉田 裕典(よしだ ひろのり)
インタビュー
仕事の紹介(しょうかい)
子ども時代の話
仕事についた理由
仕事に必要な力
仕事をしていて楽しいこと、大変なこと
仕事で使う道具
仕事のおもしろ話
どもたちへのメッセージ

仕事の紹介(しょうかい)
 まずは、伊藤さんのお仕事がどのようなものか教えてください。
吉田 裕典(よしだ ひろのり)
伊藤 仁志(いとう ひとし)さん
 東急大井町線(とうきゅうおおいまちせん)で、運転士として電車の運転を行っています。大井町線は、東京の大井町から二子玉川(ふたこたまがわ)の間を結ぶ、全長10.4キロメートルの路線です。お客様を目的地まで安全、快適(かいてき)に送り届(とど)けるのがわたしたちの仕事です。
 運転以外にはどんなお仕事があるんですか?
吉田 裕典(よしだ ひろのり)
伊藤 仁志(いとう ひとし)さん
 朝晩(あさばん)のラッシュ時や、沿線(えんせん)で花火大会などの大きな催(もよお)し物があるときには、ホームや駅構内(こうない)でお客様のご案内をすることもあります。
 なるほど。運転する以外にも、どこに行くためにはどこで乗りかえるとよいかといったような知識(ちしき)も必要なんですね。
吉田 裕典(よしだ ひろのり)
伊藤 仁志(いとう ひとし)さん
 そうですね。わたしたちは必ずどこかの駅で駅員として数年間働いてから車掌(しゃしょう)になり、それから運転士になりますので、そういった知識を身につけているわけです。
 そうすると、伊藤さんも駅員や車掌として働いていたことがあるんですね。
吉田 裕典(よしだ ひろのり)
伊藤 仁志(いとう ひとし)さん
 ええ。就職(しゅうしょく)してから、まずは中目黒(なかめぐろ)という駅で6年間駅員として働き、それから車掌試験に合格(ごうかく)して車掌になりました。車掌はドアの開け閉め(しめ)や、車内のアナウンスなどを行います。これは意外に思われるかもしれませんが、車掌は別名「列車長」といって、列車の責任(せきにん)者として車内秩序(ちつじょ)を守る役割(やくわり)があります。列車は運転士が操縦(そうじゅう)をしますが、車掌が出発の許可(きょか)を出さなければ、運転士は列車を発車させることができないのです。
 そうなんですね! 知りませんでした。
吉田 裕典(よしだ ひろのり)
伊藤 仁志(いとう ひとし)さん
 そして、車掌として4年間働いたあと、運転士試験を受けて合格し、現在(げんざい)にいたります。
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子ども時代の話
 伊藤さんが子どものころは、どんなお子さんだったんですか? やはり電車が好きなお子さんだったのでしょうか?
吉田 裕典(よしだ ひろのり)
伊藤 仁志(いとう ひとし)さん
 そうですね。家の近くを電車が走っていたので、踏切(ふみきり)のところへ行って電車を見ていたり、電車に乗る時には一番前の車両に乗って、運転席を見ていたりしましたよ。それから、小学生のときでしたが、停車中の電車を見ていたら運転士さんが声をかけてくれたことがあって、すごくうれしかった記憶(きおく)があります。そのことはいまだにはっきりと覚えていますよ。
 あとは、野球が大好きでしたね。小学校のころは、学校が終わると暗くなるまで友だちと一緒(いっしょ)にずっと野球をやっていました。
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仕事についた理由
 東急に入社したきっかけというのは、やはり電車が好きだったからですか?
吉田 裕典(よしだ ひろのり)
伊藤 仁志(いとう ひとし)さん
 そうですね。高校を受験するときから、鉄道会社に就職することを考えて、運輸科(うんゆか)という鉄道に関する勉強をする学科がある高校を選びました。
 そういう高校があるんですね! おどろきました。その高校についてはどのようにして知られたんですか?
吉田 裕典(よしだ ひろのり)
伊藤 仁志(いとう ひとし)さん
 実は、もう一つの好きなもの、野球がかかわってくるんですが、わたしが小学生のときに、その高校が甲子園(こうしえん)に出たんです。それで、中継(ちゅうけい)を見ていたら学校紹介(しょうかい)があって、鉄道に関する学科があると紹介されていたんです。そのあとしばらくはそのことを忘(わす)れていたんですが、高校受験のときにふと思い出して、この学校に行こうと決めました。
 なるほど、不思議なつながりがありますね。
吉田 裕典(よしだ ひろのり)
伊藤 仁志(いとう ひとし)さん
 そして、高校では鉄道についていろいろと勉強しながら過(す)ごして、卒業後すぐに就職しました。
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仕事に必要な力
 運転士のお仕事に必要な力としては、どのようなものがありますか?
吉田 裕典(よしだ ひろのり)
伊藤 仁志(いとう ひとし)さん
 先ほどお話ししましたが、車掌や運転士になるには試験に合格する必要があります。特に、運転士には国家資格(しかく)の免許(めんきょ)が必要になりますので、それを取得する力が必要になります。大きく分けると、技能(ぎのう)と知識が必要です。技能というのはもちろん実際(じっさい)に電車を動かす技能です。知識というのは、信号の種類や電車が動く仕組み、鉄道に関する法律(ほうりつ)や規則(きそく)などです。
 電車の仕組みについても知っていなければいけないんですね。
吉田 裕典(よしだ ひろのり)
伊藤 仁志(いとう ひとし)さん
 もちろんです。たとえば、駅の間で電車が故障(こしょう)して止まってしまった場合に、運転士が緊急処置(きんきゅうしょち)を施(ほどこ)して、次の駅まで動かさなければいけないこともありますので。
 あとは、健康の維持(いじ)ですね。勤務(きんむ)時間がどうしても不規則になってしまうので、体調をきちんと管理していかなければなりません。
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仕事をしていて楽しいこと、大変なこと
 仕事をしていて大変なことはどのようなことですか?
吉田 裕典(よしだ ひろのり)
伊藤 仁志(いとう ひとし)さん
 ひとつは、先ほどもあげましたが、勤務時間が不規則なことです。電車が動いている時間帯が勤務時間ですので、早朝のこともありますし、深夜のこともあります。
  それから、台風や大雪などのときの運転が大変です。ブレーキのかけかたなど、普段(ふだん)とは少し運転のしかたを変える必要がありますので。さらに言うと、同じ車種でも車両によってブレーキのききかたが違(ちが)ったり、あるいは、お客様が多いときと少ないときでも変わったりしますので、細かな配慮(はいりょ)をする必要があります。
 仕事をしていて楽しいことはどのようなことがありますか?
吉田 裕典(よしだ ひろのり)
伊藤 仁志(いとう ひとし)さん
 今のブレーキの話につながりますが、うまくブレーキがかけられて、停止線ぴったりに止められたり、あるいは、電車が混(こ)んでいるときにできるだけゆれないように止められたりした場合に、お客様からほめていただけることがあります。それがうれしいですね。やはり、お客様と直接(ちょくせつ)接(せっ)することができるのが楽しさの一つだと思います。
  それから、運転席から見える景色が季節によって変化するというのも楽しいですね。多摩川(たまがわ)に近いので、運転席の正面に富士山(ふじさん)が見える場所があったり、花火大会のときは、花火がきれいに見えたりすることもありますよ。
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仕事で使う道具
 お仕事の際(さい)にはどんな道具を使われていますか?